黙示録1~3章について、聖書概要で見たので、ここで省略しますが、マタイ23章のように忠告しています。そして、マタイ、マルコ、ルカにあったオリーブ山の講話の二つの質問と二つの答えのパターンも見れます。すぐ来る苦難に印があり、再臨と最終状態に印がありません。このパターンと内容の統一、そしてヨハネの福音書にオリーブ山の講話が入っていないことから、私は伝統的な意見で、黙示録の著者とヨハネの福音書の著者は同一人物であると思います。
ダニエルの夢が同じことについて繰り返したように、4章~19章は三回、繰り返します。7つの封印、7つのラッパ、7つの鉢。封印が解けると計画されたものが明らかになります。ラッパがなると計画されたものが動き出す指示になります。鉢の中にあるものが流されて、計画が実行されていきます。
ここで全部を解き明かすつもりはありませんが、完了されたものを挙げたいです。また、4章1節~を読むと分かるもう一点あります。ヨハネは「霊に感じた」と訳されているのですが、「感じた」は「γίνομαι」。この言葉は「(嵐)が現れる」ことや「(なんらかの境線を超えて)移る」の意味になります。そして、天に移ることを言います。ヨハネが見て、書き留めているものは、霊的な領域において見たものです。それを何とか人間の言葉で表そうとしています。私はすべての印が地上に起こることとは限らないで、見たものはすべて霊的な領域で起こり、その内多くのもの地上に響くが、それはすべて自然な世界で別の形となって起こった必要もありません。頭にこのことを言っておきながら、自然に起こったものを指した印を見ていきたいと思います。
黙示録4章~19章のシンボル(一部)
4章
1節 「この後にかならず起こること」
ダニエルよ。あなたは終わりの時まで、このことばを秘めておき、この書を封じておけ。多くの者は知識を増そうと探り回ろう。」
— ダニエル12:4 (約紀元前570年 神殿破壊の約650年前)
また、彼は私に言った。「この書の預言のことばを封じてはいけない。時が近づいているからである。
— 黙示録22:10(紀元後66年? 神殿破壊の約3年半前)
黙示録は将来を指しているなら、2000年が経っている今からしたら、この2つは矛盾になりませんか?完了論なら合理的になります。
5章
24人長老 = イスラエルの12部族と教会の12使徒を表し、統一した神の永遠の御国
6章
6つ目の封印とオリーブ山の講話の印 (マタイ24, ルカ21:8-25, マルコ13:6-25)
私は見た。小羊が第六の封印を解いたとき、大きな地震が起こった。そして、太陽は毛の荒布のように黒くなり、月の全面が血のようになった。そして天の星が地上に落ちた。それは、いちじくが、大風に揺られて、青い実を振り落とすようであった。天は、巻き物が巻かれるように消えてなくなり、すべての山や島がその場所から移された。地上の王、高官、千人隊長、金持ち、勇者、あらゆる奴隷と自由人が、ほら穴と山の岩間に隠れ、山や岩に向かってこう言った。「私たちの上に倒れかかって、御座にある方の御顔と小羊の怒りとから、私たちをかくまってくれ。御怒りの大いなる日が来たのだ。だれがそれに耐えられよう。」
— 黙示録6:12-17
地震(マタイ24:7)
太陽が暗くなる(マタイ24:29)(イザヤ5:30, エレミヤ4:23, エゼキエル32:7, 8 アモス8:9, 10)
月が血のように(マタイ24:29)
星が落ちる(マタイ24:29)(民数記24:7, イザヤ34:4,5, 24:21, 14:12, ダニエル8:10)
天が消える(マタイ24:29)
王が隠れる(ルカ23:30)
オリーブ山の講話の大苦難の印ですね。
7章
144,000人
12部族x12使徒x永遠・完全数1000
神は選ばれた民を救いだす
8章、9章、15章、16章
ラッパと鉢
出エジプト記のような災い→出エジプト記のような災い
海が血に→海が血に
川と水の源→川と水の源
太陽→太陽
底知れぬ穴が開かれて、人が苦しむ→ 獣の王国は開かれて、人が苦しむ
ユーフラテス河で軍が集まる→ユーフラテスで軍が集まる
災害、裁き、恐れ→災害、おしまい、恐怖
10章、11章
42か月=1260日=3年半(9節)=一時+二時+半時(12:14)
67年~70年 ユダヤ戦争の始まり~神殿破壊
二人の証人 旧約預言者、新約預言者 (ダニエル12:5-13)
12章、17章
女 旧約教会からキリストが生まれて、新約教会は70年の前にエルサレムから引いた
13章、 17章
海の獣 ローマ
ダニエルの獣の特徴(ダニエル8:4,6, ダニエル7:7,8)
海を渡ってくる、7つの頭と10の冠(大帝国)、一つの頭が傷を受ける(ネロは67年に亡くなった)、世の中から誉れを受ける、神に対して冒涜をはく、聖徒に戦う(2テサロニケ2:3)が、その期間は42か月
2テサロニケ2章の不法の人と黙示録の獣を比較してみる
3節 不法の人 → 13:1 神を冒涜するさまざまの名
3節 滅びの子 → 17:11 滅びに
4節 自分こそ神であると宣言 → 13:5, 6 大言と冒涜の言葉を吐く
4節 神の宮の中に座を設け → 13:4, 8 人々が拝む
8節 主は御口の息をもって彼を殺し、来臨の輝きをもって滅ぼしてしまう → 17:14 小羊は彼らに打ち勝ちます
9節 不法の人の到来は、サタンの働きによる → 13:12 竜の力をもらう
9節 偽りの力、しるし、不思議 → しるしを行なった
11節 惑わす力 → 13:14 地上に住む人々を惑わし
などのように似ています。
小さい者たちよ。今は終わりの時です。あなたがたが反キリストの来ることを聞いていたとおり、今や多くの反キリストが現われています。それによって、今が終わりの時であることがわかります。
— 1 ヨハネ 2:18 (紀元後60年代)
愛する者たち。霊だからといって、みな信じてはいけません。それらの霊が神からのものかどうかを、ためしなさい。なぜなら、にせ預言者がたくさん世に出て来たからです。人となって来たイエス・キリストを告白する霊はみな、神からのものです。それによって神からの霊を知りなさい。イエスを告白しない霊はどれ一つとして神から出たものではありません。それは反キリストの霊です。あなたがたはそれが来ることを聞いていたのですが、今それが世に来ているのです。子どもたちよ。あなたがたは神から出た者です。そして彼らに勝ったのです。あなたがたのうちにおられる方が、この世のうちにいる、あの者よりも力があるからです。
—1 ヨハネ 4:1-4(紀元後60年代)