ダニエルは追放時代にバビロンに連れていかれた祭司の一人でした。
ダニエル1~5章はバビロンにいた時の預言です。バビロンの遺跡は現在のバグダッドの近くにあります。
バビロンは紀元前539年9月のオピスの戦いにて、メドペルシアに服従して、ダニエル6章からダニエルがイランのスーサにいる時になります。メドペルシアのキュロス王の命令で、エズラとネヘミヤがパレスチナに戻り、イスラエル再建国の作業します。紀元前457年で神殿の再建設が始まり、またエルサレムの壁を立て直すことが大きいな手がかりでした。49年後、紀元前408年に再建設の中心的な作業が終わります。この時代について、エズラ、ネヘミヤ、エステル、ハガイ、ゼカリヤ、マラキで読めます。また、この時代が最近人気になって、ぺリシアとスパルタの戦いの間で起こった戦争について「300」の映画もあったりします。今になっても名古屋などの世界中で走っているマラソンの長さもこの歴史のことからあります。
その後、マケドニアのアレクサンドロスがインダス川まで支配することになります。アレクサンドロスの下、全世界(服従させた領域)をギリシャ化(ヘレニズム化)の政策で、ギリシャ語とギリシャ哲学、ギリシャ宗教に強制的に統一させようと、他の国の文化を消す法律作ったりしました。多くのユダヤ人、特に社会的上位の層はヘレニズム化されます。ギリシャ語の名前に変えたりして、割礼をやめたり、プラトンやソクラテスの哲学にたって旧約聖書を解釈しなおしたりします。その中、上位の層の人たちはヘブル語が分からなくなるくらいユダヤ文化から離れて、聖書を理解するためにLXX(七十人訳聖書)というギリシャ語旧約ができます。新約聖書の著者たちは旧約を引用する時このLXX訳を引用します。
現在にでもソクラテスなどをもって哲学について学んでいきます。このヘレニズム化の形として現在残っているものを挙げるとオリンピックもあります。ギリシャ風の偶像が仏教の仏像の由来とされています。この古代ギリシャ文化は今も、響いています。なおさらのこと、当時その服従の中にいたユダヤ人です。
アレクサンドロスが亡くなると帝国が4つに分離します。エルサレムから見る北にあるセレウコス朝(上記地図の黄色)とエルサレムから見る南のプトレマイオス朝(上記地図の青いエジプトの領域)が戦いし続けて、パレスチナが戦場となります。その中プトレマイオス朝と同盟を組むことで、戦いに負けるセレウコス朝の王、アンティオコス4世エピファネス、怒りのあまり、エジプトから帰っていく中でユダヤ人を迫害し、エルサレムの神殿でゼウスに豚のいけにえを捧げることを命令したりします。これに対する反乱(マカバイ戦争)がおこり、ユダヤ人が自由を得て、この中でハヌカーの由来があります。
その後、ローマ帝国が地中海の西を勝ち取り、弱くなったプトレマイオス朝を手にし、マケドニア戦争でギリシャとアジア(トルコ)、ユダヤの地などを服従させます。ローマ帝国の帝王は下記のリストにまとめられます。
ユリウス・カエサル (49-44)
アウグストゥス (31-14)
ティベリウス (14-37) *
カリグラ (37-41)
クラウディウス (41-54)
ネロ (54-68) **
ガルバ (68-69)
オト (69)
ウィテッリウス (69)
ウェスパシアヌス (69-79)***
…
紀元後27年*にイエスが洗礼を受け、御国を告げます。3年半後の約紀元後30年*イエス様の奉仕が十字架で終わり、でもイエスは蘇り天に昇り、そしてペンテコステの日に聖霊が信者を満たし、教会が世界中に広がっていきました。
紀元後67年**、ネロの指導でクリスチャンの迫害が悪化し、またローマ対ユダヤ人のユダヤ戦争が始まります。その3年半後の70年***、エルサレムの囲い、最終的に服従させて神殿を取り壊します。
これらの出来事は事前にダニエルが複数の預言にて預言しました。下記の表を参考にしてください。宿題です。これらを読んで、歴史と比較して、この預言は実現されたか確認することです。
9章の70週間、再建国の490年のミステリー
また、もし、あなたの兄弟が罪を犯したなら、行って、ふたりだけのところで責めなさい。もし聞き入れたら、あなたは兄弟を得たのです。もし聞き入れないなら、ほかにひとりかふたりをいっしょに連れて行きなさい。ふたりか三人の証人の口によって、すべての事実が確認されるためです。それでもなお、言うことを聞き入れようとしないなら、教会に告げなさい。教会の言うことさえも聞こうとしないなら、彼を異邦人か取税人のように扱いなさい。まことに、あなたがたに告げます。何でもあなたがたが地上でつなぐなら、それは天においてもつながれており、あなたがたが地上で解くなら、それは天においても解かれているのです。
まことに、あなたがたにもう一度、告げます。もし、あなたがたのうちふたりが、どんな事でも、地上で心を一つにして祈るなら、天におられるわたしの父は、それをかなえてくださいます。ふたりでも三人でも、わたしの名において集まる所には、わたしもその中にいるからです。」
そのとき、ペテロがみもとに来て言った。「主よ。兄弟が私に対して罪を犯したばあい、何度まで赦すべきでしょうか。七度まででしょうか。」
イエスは言われた。「七度まで、などとはわたしは言いません。七度を七十倍するまでと言います。このことから、天の御国は、地上の王にたとえることができます。。。
—マタイ18:15-23
追記 ダニエルがあまりにも預言が正確すぎて、後から書かれたじゃないか???
1800年代でリベラル学者の多くは、自然現象しか認めないとして、ダニエルはこれらの出来事の後に書かれたと主張します。しかし、それも主張するだけであり、決定的な証拠はありませんでした。
しかし1947年に死海文書が見つかります。イエスが来る前の紀元前408~318年ぐらいに書かれたとされています。その中に聖書のギリシャ語訳のLXXが残っています。イザヤやダニエル書が今のままの文字で少なくとも紀元前300年に存在していた証拠は保あります。
残念ながら、不可知論者、その他のリベラル学者などは1800年代の理論をもって、1947年に決定的証拠があるにもかかわらず、このような明らかな間違いについての本や映画を出し続いているだけです。聖書を信じない前提で「学術」として認めないので、聖書が正しいであることに対して、どの決定的証拠があってにしても、拒否し続けます。神学について話したくないというが、不信・リベラル神学的前提を握ります。
参考
・In the Days of These Kings: The Book of Daniel in Preterist Perspective
その他、歴史の参考資料:
Tisha Ba'av - ティシュアー・ベ=アーブ
Wars of the Jews (Josephus) - ユダヤ戦争 (ヨセフス)
Siege of Jerusalem (70AD) - エルサレム攻囲戦 (70年)
Maccabees - 1マカビー(明治訳) (1:10~ ... 特にvv39, 46, 54)
質問
①ダニエルを読んで、出てくる夢について歴史的な出来事を指しているかどうかについて述べてください。
祈ってみよう
日 雅歌3:1-5
月 雅歌3:6-11
火 雅歌4:7-12, 15-16
水 雅歌5:2-8
木 雅歌5:9-16
金 雅歌6:4-10, 13
土 雅歌8:5-7, 12-4