使徒の働き
1:6 そこで、彼らは、いっしょに集まったとき、イエスにこう尋ねた。「主よ。今こそ、イスラエルのために国を再興してくださるのですか。」
1:7 イエスは言われた。「いつとか、どんなときとかいうことは、あなたがたは知らなくてもよいのです。それは、父がご自分の権威をもってお定めになっています。1:8 しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」
1:9 こう言ってから、イエスは彼らが見ている間に上げられ、雲に包まれて、見えなくなられた。1:10 イエスが上って行かれるとき、弟子たちは天を見つめていた。すると、見よ、白い衣を着た人がふたり、彼らのそばに立っていた。1:11 そして、こう言った。「ガリラヤの人たち。なぜ天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります。」
―使徒1:6-11
使徒の働きから学ぶこと: 教会はどのように、複数の環境の中で、変わる時代と文化に対応し、成長し拡大しました。また、福音書がイエスの生涯を語っているように、使徒の働きは今日にいたる聖霊の奉仕について述べています。大きく分けて3つの段階:①エルサレム、②ユダヤとサマリア全土(アンテオケまで)、③地の果てまで。。。
また、福音の主なターゲットにも3つに分けれる:
①ユダヤ人(アラム語圏)(1~10章)
②ギリシャ語圏(①11~20章)
③ラテン語圏(21章~)
ポイント① 1~10章は旧約聖書を理解したユダヤ人(アラム語文化圏)中心に
この区分に出てくる説教は、旧約聖書が分かる人を相手にしています。読んでみよう。2:14~41、3:12~26、4:8~12, 24~31、7:2~53、10:34-48
1~8章 エルサレム
イエスの昇天と力の約束。。。
新しい使徒と屋上の部屋の祈り。。。
ペンテコステと奇跡、ペテロの説教と初代教会の様子。。。
アナニヤとサッピラ。。。
執事の選択。。。
ステパノ。。。
ピリポの旅。。。
8~12章 アンテオケ
迫害によって散らばって、行くところどころに福音を伝えます。。。
サウロの迫害と改心。。。
コルネリオは福音を受けて、異邦人への伝道が開かれる。。。
迫害がさらに。。。
ポイント② 11~20章は神話と哲学で有名なギリシャ語圏を中心に
西に進むと段々パウロのメッセージが旧約聖書いっぱいのユダヤ人向けの説教が続く(内容が書かれていないのがほとんど)けど、それに加えて異邦人であるギリシア語を喋る人が多くなっていくにつれ、その場所の文化に合わせてイエスを伝える。読んでみよう。13:16~48、14:8~18、17:22~31
また、1~10章の動きと比べて、教会は形になってきていて、パウロは各地に宣教活動と共に、弟子を育ってリーダーを建て上げていきます。
13~28章 宣教旅
パウロの第一宣教旅行
47~49年 使徒の働き13:1~14:28
メンバー パウロ、バルナバ、ヨハネ・マルコ
距離 2,253km
① サウロの名前がパウロになる。パウロは使命を受ける。異邦人に福音を届く。
② マルコが途中でやめて、エルサレムに行く。
③ 迫害が相次ぐ。
④ パウロは教会の監督をたてる。
⑤ エルサレムの会議(15:1~35)
パウロの第二宣教旅行
49~51年 使徒の働き15:36~18:22
メンバー パウロ、シラス、テモテ、プリシラ、アキラ、ルカ
距離 4,506km
① パウロとバルナバはマルコのことで別れる。バルナバとマルコが別の旅にでます。
② パウロとシラスが歌って解放の話、べレア、マーズ丘の説教など、福音が進みます。
③ 迫害も相次ぐ。
パウロの第三宣教旅行
52~57年 使徒の働き18:23~21:16
メンバー パウロ、テモテ、ルカ、その他
距離 4,345km
① エペソの奉仕など、教会を強める。
② エルサレムに向かうが、そこでローマに捕まる預言される。
ポイント③ 21章~は政権を持つラテン語圏へ
パウロの法定的な戦いが始まる。その論点とは、復活が本当にあるかどうか。24:10~21、26:1~29
ローマへ
57~62年 使徒の働き21:17~28:31
メンバー パウロ、ルカ、その他
距離 3,621km
① パウロが捕まえられる。
② ローマへ連れていかれる中、船がマルタ島の近くで事故にあう。蛇に噛まれるが、害がありません。
③ ローマで牢中、奉仕し続ける。
まとめ 「使徒の働き」でもあるが、「聖霊の働き」と言って良いでしょう
私たちに託されている使命
パウロがスペインに行って、福音を伝えたかったのです。それは当時の「地の果て」でした。結局、ローマに行って、牢屋の中で福音を伝えて、その先まで行けませんでした。使徒の働き1:8の「地の果てまで、証人となる」ことは私たちにとって成し遂げなければいけない使命なのです。
参考
サミルチャーチの孫先生が拓成のために訳してくれた本(4冊)があるので、是非参加にしてほしいと思います。
その後、AD70年、「使徒の働き29章 」、「2000 Years of Christ’s Power: Volume 1, Volume 2, Volume 3, Volume 4, Volume 5」
質問
①この背景を認識しながら、使徒の働きを一度読んでみよう。
②使徒2:14~41、10:34-48、17:22-31の三つの説教を比較して、その違いについて述べてください。