序章

5:1 群衆がイエスに押し迫るようにして神のことばを聞いたとき、イエスはゲネサレ湖の岸べに立っておられたが、5:2 岸べに小舟が二そうあるのをご覧になった。漁師たちは、その舟から降りて網を洗っていた。5:3 イエスは、そのうちの一つの、シモンの持ち舟にのり、陸から少し漕ぎ出すように頼まれた。そしてイエスはすわって、舟から群衆を教えられた。5:4 話が終わると、シモンに、「深みに漕ぎ出して、網をおろして魚をとりなさい。」と言われた。5:5 するとシモンが答えて言った。「先生。私たちは、夜通し働きましたが、何一つとれませんでした。でもおことばどおり、網をおろしてみましょう。」5:6 そして、そのとおりにすると、たくさんの魚がはいり、網は破れそうになった。5:7 そこで別の舟にいた仲間の者たちに合図をして、助けに来てくれるように頼んだ。彼らがやって来て、そして魚を両方の舟いっぱいに上げたところ、二そうとも沈みそうになった。5:8 これを見たシモン・ペテロは、イエスの足もとにひれ伏して、「主よ。私のような者から離れてください。私は、罪深い人間ですから。」と言った。5:9 それは、大漁のため、彼もいっしょにいたみなの者も、ひどく驚いたからである。5:10 シモンの仲間であったゼベダイの子ヤコブやヨハネも同じであった。イエスはシモンにこう言われた。「こわがらなくてもよい。これから後、あなたは人間をとるようになるのです。」5:11 彼らは、舟を陸に着けると、何もかも捨てて、イエスに従った。

—ルカ5:1-11

 前に学んだ福音と弁証学に続いて、救われた人をイエスの弟子として育てていくプロセスを見ていきたいです。そのためには、まず弟子とは何かを掘り下げないといけません。イエスが言いました。「15:7 あなたがたがわたしにとどまりわたしのことばがあなたがたにとどまるなら、何でもあなたがたのほしいものを求めなさい。そうすれば、あなたがたのためにそれがかなえられます。15:8 あなたがたが多くの実を結び、わたしの弟子となることによって、わたしの父は栄光をお受けになるのです。」(ヨハネ15:7-8)この箇所に「3つ」が見えます。①ついていく ②つながる ③つたえる。本物の弟子になるため、私たちはいかにもイエスについていって、その教えを心に蓄える必要があります。この3か月の中で、イエスの教えの中心を釈義することに挑みながら、よりイエスの似姿に変えられ、そして自分にそれが止まるのではなく、次の人に伝えるようにします。

 釈義について少し説明が必要になります。釈義とは、聖書のテキストの本当の意味を理解するためのプロセスです。目指していることは、「exegesis」(読み出し)であり、「eisegesis」(読み込み)をなるべく避けるようにします。この違いについてまず少し考えましょう。。。

 目指しているが本当の意味を読みだすなら、実際的にどのようにすればできるでしょうか?有名なアメリカの神学校で使われている釈義工程を紹介します。(付表参照

 今回の釈義の目的は説教ではないので、釈義作業表だけを作ります。一章ずつ取り上げて、それを段落ごとにテーマを付けて、一節一節に観察する内容を条件がきにリストアップし、そして思い巡らしてまとめと適応を書きます。配った例の表に従ってみてください。

 イエスが【弟子】に伝えたかった内容の中心は送りだしたマタイ10章、説教したマタイ5~7章、祈ってくれたヨハネ14~17章、そして宣教に送った大宣教命令だと思います。これらの章を釈義しながら、自分の弟子としてのあゆみを考えましょう。また、ライフグループのメンバーにどう適応できるかも考えましょう。

 今回オプションとしてもっと読みたい人はボンへッファーの「キリストに従う」という本も一緒に読むともっと深まるはずです。是非、読んでみてください。


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キリストに従う 1章

① マタイ10章の釈義作業表


 神学202 弟子の代価 シラバス

教育目的 

  1. 知識 イエスの中心的な講義を深く知り、そのメッセージが分かること

  2. 心 イエスの言葉に従い、イエスの弟子になろうとする心を持つこと

  3. スキル 聖書釈義の基本的な方法を身に着けること

概要

  1. 序章 「弟子」の定義

  2. マタイ10 イエスが弟子を送りだす

  3. マタイ5~7 オリーブ山の講義

  4. ヨハネ14~17 お別れの励ましと祈り

  5. 大宣教命令 弟子の使命

テキスト 

  1. マタイ10, 5, 6, 7, ヨハネ 14, 15, 16, 17, 大宣教命令

  2. 「キリストに従う」 (著:ボンヘッファー)

合格条件

  1. テキスト①として出す聖書箇所の釈義

  2. 「キリストに従う」の感想文

留意点

  1. 釈義を行う過程を一緒に見ましょう

マタイ10章

10:1イエスは十二弟子を呼び寄せて、汚れた霊どもを制する権威をお授けになった。霊どもを追い出し、あらゆる病気、あらゆるわずらいを直すためであった。10:2さて、十二使徒の名は次のとおりである。まず、ペテロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレ、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、10:3ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、10:4熱心党員シモンとイエスを裏切ったイスカリオテ・ユダである。

10:5イエスは、この十二人を遣わし、そのとき彼らにこう命じられた。「異邦人の道に行ってはいけません。サマリヤ人の町にはいってはいけません。10:6イスラエルの家の滅びた羊のところに行きなさい。10:7行って、『天の御国が近づいた。』と宣べ伝えなさい。10:8病人を直し、死人を生き返らせ、らい病人をきよめ、悪霊を追い出しなさい。あなたがたは、ただで受けたのだから、ただで与えなさい。10:9胴巻に金貨や銀貨や銅貨を入れてはいけません。10:10旅行用の袋も、二枚目の下着も、くつも、杖も持たずに行きなさい。働く者が食べ物を与えられるのは当然だからです。10:11どんな町や村にはいっても、そこでだれが適当な人かを調べて、そこを立ち去るまで、その人のところにとどまりなさい。10:12その家にはいるときには、平安を祈るあいさつをしなさい。10:13その家がそれにふさわしい家なら、その平安はきっとその家に来るし、もし、ふさわしい家でないなら、その平安はあなたがたのところに返って来ます。10:14もしだれも、あなたがたを受け入れず、あなたがたのことばに耳を傾けないなら、その家またはその町を出て行くときに、あなたがたの足のちりを払い落としなさい。10:15まことに、あなたがたに告げます。さばきの日には、ソドムとゴモラの地でも、その町よりはまだ罰が軽いのです。

10:16いいですか。わたしが、あなたがたを遣わすのは、狼の中に羊を送り出すようなものです。ですから、蛇のようにさとく、鳩のようにすなおでありなさい。10:17人々には用心しなさい。彼らはあなたがたを議会に引き渡し、会堂でむち打ちますから。10:18また、あなたがたは、わたしのゆえに、総督たちや王たちの前に連れて行かれます。それは、彼らと異邦人たちにあかしをするためです。10:19人々があなたがたを引き渡したとき、どのように話そうか、何を話そうかと心配するには及びません。話すべきことは、そのとき示されるからです。10:20というのは、話すのはあなたがたではなく、あなたがたのうちにあって話されるあなたがたの父の御霊だからです。10:21兄弟は兄弟を死に渡し、父は子を死に渡し、子どもたちは両親に立ち逆らって、彼らを死なせます。10:22また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人々に憎まれます。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます。10:23彼らがこの町であなたがたを迫害するなら、次の町にのがれなさい。というわけは、確かなことをあなたがたに告げるのですが、人の子が来るときまでに、あなたがたは決してイスラエルの町々を巡り尽くせないからです。

10:24弟子はその師にまさらず、しもべはその主人にまさりません。10:25弟子がその師のようになれたら十分だし、しもべがその主人のようになれたら十分です。彼らは家長をベルゼブルと呼ぶぐらいですから、ましてその家族の者のことは、何と呼ぶでしょう。

10:26だから、彼らを恐れてはいけません。おおわれているもので、現わされないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはありません。10:27わたしが暗やみであなたがたに話すことを明るみで言いなさい。また、あなたがたが耳もとで聞くことを屋上で言い広めなさい。10:28からだを殺しても、たましいを殺せない人たちなどを恐れてはなりません。そんなものより、たましいもからだも、ともにゲヘナで滅ぼすことのできる方を恐れなさい。10:29二羽の雀は一アサリオンで売っているでしょう。しかし、そんな雀の一羽でも、あなたがたの父のお許しなしには地に落ちることはありません。10:30また、あなたがたの頭の毛さえも、みな数えられています。10:31だから恐れることはありません。あなたがたは、たくさんの雀よりもすぐれた者です。10:32ですから、わたしを人の前で認める者はみな、わたしも、天におられるわたしの父の前でその人を認めます。10:33しかし、人の前でわたしを知らないと言うような者なら、わたしも天におられるわたしの父の前で、そんな者は知らないと言います。

10:34わたしが来たのは地に平和をもたらすためだと思ってはなりません。わたしは、平和をもたらすために来たのではなく、剣をもたらすために来たのです。10:35なぜなら、わたしは人をその父に、娘をその母に、嫁をそのしゅうとめに逆らわせるために来たからです。10:36さらに、家族の者がその人の敵となります。10:37わたしよりも父や母を愛する者は、わたしにふさわしい者ではありません。また、わたしよりも息子や娘を愛する者は、わたしにふさわしい者ではありません。10:38自分の十字架を負ってわたしについて来ない者は、わたしにふさわしい者ではありません。10:39自分のいのちを自分のものとした者はそれを失い、わたしのために自分のいのちを失った者は、それを自分のものとします。

10:40あなたがたを受け入れる者は、わたしを受け入れるのです。また、わたしを受け入れる者は、わたしを遣わした方を受け入れるのです。10:41預言者を預言者だというので受け入れる者は、預言者の受ける報いを受けます。また、義人を義人だということで受け入れる者は、義人の受ける報いを受けます。10:42わたしの弟子だというので、この小さい者たちのひとりに、水一杯でも飲ませるなら、まことに、あなたがたに告げます。その人は決して報いに漏れることはありません。」


リーディングプランキリストに従う 2章

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キリストに従う 2章

① マタイ5章の釈義作業表


 マタイ5章

5:1この群衆を見て、イエスは山に登り、おすわりになると、弟子たちがみもとに来た。

5:2そこで、イエスは口を開き、彼らに教えて、言われた。

5:3「心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人のものだからです。

5:4悲しむ者は幸いです。その人は慰められるからです。

5:5柔和な者は幸いです。その人は地を相続するからです。

5:6義に飢え渇いている者は幸いです。その人は満ち足りるからです。

5:7あわれみ深い者は幸いです。その人はあわれみを受けるからです。

5:8心のきよい者は幸いです。その人は神を見るからです。

5:9平和をつくる者は幸いです。その人は神の子どもと呼ばれるからです。

5:10義のために迫害されている者は幸いです。天の御国はその人のものだからです。

5:11わたしのために、ののしられたり、迫害されたり、また、ありもしないことで悪口雑言を言われたりするとき、あなたがたは幸いです。

5:12喜びなさい。喜びおどりなさい。天においてあなたがたの報いは大きいのだから。あなたがたより前に来た預言者たちも、そのように迫害されました。

5:13あなたがたは、地の塩です。もし塩が塩けをなくしたら、何によって塩けをつけるのでしょう。もう何の役にも立たず、外に捨てられて、人々に踏みつけられるだけです。

5:14あなたがたは、世界の光です。山の上にある町は隠れる事ができません。5:15また、あかりをつけて、それを枡の下に置く者はありません。燭台の上に置きます。そうすれば、家にいる人々全部を照らします。5:16このように、あなたがたの光を人々の前で輝かせ、人々があなたがたの良い行ないを見て、天におられるあなたがたの父をあがめるようにしなさい。

5:17わたしが来たのは律法や預言者を廃棄するためだと思ってはなりません。廃棄するためにではなく、成就するために来たのです。5:18まことに、あなたがたに告げます。天地が滅びうせない限り、律法の中の一点一画でも決してすたれることはありません。全部が成就されます。5:19だから、戒めのうち最も小さいものの一つでも、これを破ったり、また破るように人に教えたりする者は、天の御国で、最も小さい者と呼ばれます。しかし、それを守り、また守るように教える者は、天の御国で、偉大な者と呼ばれます。5:20まことに、あなたがたに告げます。もしあなたがたの義が、律法学者やパリサイ人の義にまさるものでないなら、あなたがたは決して天の御国に、はいれません。

5:21昔の人々に、『人を殺してはならない。人を殺す者はさばきを受けなければならない。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。5:22しかし、わたしはあなたがたに言います。兄弟に向かって腹を立てる者は、だれでもさばきを受けなければなりません。兄弟に向かって『能なし。』と言うような者は、最高議会に引き渡されます。また、『ばか者。』と言うような者は燃えるゲヘナに投げ込まれます。5:23だから、祭壇の上に供え物をささげようとしているとき、もし兄弟に恨まれていることをそこで思い出したなら、5:24供え物はそこに、祭壇の前に置いたままにして、出て行って、まずあなたの兄弟と仲直りをしなさい。それから、来て、その供え物をささげなさい。5:25あなたを告訴する者とは、あなたが彼といっしょに途中にある間に早く仲良くなりなさい。そうでないと、告訴する者は、あなたを裁判官に引き渡し、裁判官は下役に引き渡して、あなたはついに牢に入れられることになります。5:26まことに、あなたに告げます。あなたは最後の一コドラントを支払うまでは、そこから出ては来られません。

5:27『姦淫してはならない。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。5:28しかし、わたしはあなたがたに言います。だれでも情欲をいだいて女を見る者は、すでに心の中で姦淫を犯したのです。5:29もし、右の目が、あなたをつまずかせるなら、えぐり出して、捨ててしまいなさい。からだの一部を失っても、からだ全体ゲヘナに投げ込まれるよりは、よいからです。5:30もし、右の手があなたをつまずかせるなら、切って、捨ててしまいなさい。からだの一部を失っても、からだ全体ゲヘナに落ちるよりは、よいからです。

5:31また『だれでも、妻を離別する者は、妻に離婚状を与えよ。』と言われています。5:32しかし、わたしはあなたがたに言います。だれであっても、不貞以外の理由で妻を離別する者は、妻に姦淫を犯させるのです。また、だれでも、離別された女と結婚すれば、姦淫を犯すのです。

5:33さらにまた、昔の人々に、『偽りの誓いを立ててはならない。あなたの誓ったことを主に果たせ。』と言われていたのを、あなたがたは聞いています。5:34しかし、わたしはあなたがたに言います。決して誓ってはいけません。すなわち、天をさして誓ってはいけません。そこは神の御座だからです。5:35地をさして誓ってもいけません。そこは神の足台だからです。エルサレムをさして誓ってもいけません。そこは偉大な王の都だからです。5:36あなたの頭をさして誓ってもいけません。あなたは、一本の髪の毛すら、白くも黒くもできないからです。5:37だから、あなたがたは、『はい。』は『はい。』、『いいえ。』は『いいえ。』とだけ言いなさい。それ以上のことは悪いことです。

5:38『目には目で、歯には歯で。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。5:39しかし、わたしはあなたがたに言います。悪い者に手向かってはいけません。あなたの右の頬を打つような者には、左の頬も向けなさい。5:40あなたを告訴して下着を取ろうとする者には、上着もやりなさい。5:41あなたに一ミリオン行けと強いるような者とは、いっしょに二ミリオン行きなさい。5:42求める者には与え、借りようとする者は断わらないようにしなさい。

5:43『自分の隣人を愛し、自分の敵を憎め。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。5:44しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。5:45それでこそ、天におられるあなたがたの父の子どもになれるのです。天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです。5:46自分を愛してくれる者を愛したからといって、何の報いが受けられるでしょう。取税人でも、同じことをしているではありませんか。5:47また、自分の兄弟にだけあいさつしたからといって、どれだけまさったことをしたのでしょう。異邦人でも同じことをするではありませんか。5:48だから、あなたがたは、天の父が完全なように、完全でありなさい。

5:39節 哀歌3:30参照


リーディングプランキリストに従う 3章

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キリストに従う 3章

① マタイ6章の釈義作業表


 マタイ6章

6:1人に見せるために人前で善行をしないように気をつけなさい。そうでないと、天におられるあなたがたの父から、報いが受けられません。

6:2だから、施しをするときには、人にほめられたくて会堂や通りで施しをする偽善者たちのように、自分の前でラッパを吹いてはいけません。まことに、あなたがたに告げます。彼らはすでに自分の報いを受け取っているのです。6:3あなたは、施しをするとき、右の手のしていることを左の手に知られないようにしなさい。6:4あなたの施しが隠れているためです。そうすれば、隠れた所で見ておられるあなたの父が、あなたに報いてくださいます。

6:5また、祈るときには、偽善者たちのようであってはいけません。彼らは、人に見られたくて会堂や通りの四つ角に立って祈るのが好きだからです。まことに、あなたがたに告げます。彼らはすでに自分の報いを受け取っているのです。6:6あなたは、祈るときには自分の奥まった部屋にはいりなさい。そして、戸をしめて、隠れた所におられるあなたの父に祈りなさい。そうすれば、隠れた所で見ておられるあなたの父が、あなたに報いてくださいます。

6:7また、祈るとき、異邦人のように同じことばを、ただくり返してはいけません。彼らはことば数が多ければ聞かれると思っているのです。6:8だから、彼らのまねをしてはいけません。あなたがたの父なる神は、あなたがたがお願いする先に、あなたがたに必要なものを知っておられるからです。6:9だから、こう祈りなさい。

『天にいます私たちの父よ。
御名があがめられますように。
6:10御国が来ますように。
みこころが天で行なわれるように
地でも行なわれますように。
6:11私たちの日ごとの糧をきょうもお与えください。
6:12私たちの負いめをお赦しください。
私たちも、私たちに負いめのある人たちを赦しました。
6:13私たちを試みに会わせないで、
悪からお救いください。』

6:14もし人の罪を赦すなら、あなたがたの天の父もあなたがたを赦してくださいます。6:15しかし、人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの罪をお赦しになりません。

6:16断食するときには、偽善者たちのようにやつれた顔つきをしてはいけません。彼らは、断食していることが人に見えるようにと、その顔をやつすのです。まことに、あなたがたに告げます。彼らはすでに自分の報いを受け取っているのです。6:17しかし、あなたが断食するときには、自分の頭に油を塗り、顔を洗いなさい。6:18それは、断食していることが、人には見られないで、隠れた所におられるあなたの父に見られるためです。そうすれば、隠れた所で見ておられるあなたの父が報いてくださいます。

6:19自分の宝を地上にたくわえるのはやめなさい。そこでは虫とさびで、きず物になり、また盗人が穴をあけて盗みます。6:20自分の宝は、天にたくわえなさい。そこでは、虫もさびもつかず、盗人が穴をあけて盗むこともありません。6:21あなたの宝のあるところに、あなたの心もあるからです。

6:22からだのあかりは目です。それで、もしあなたの目が健全なら、あなたの全身が明るいが、6:23もし、目が悪ければ、あなたの全身が暗いでしょう。それなら、もしあなたのうちの光が暗ければ、その暗さはどんなでしょう。

6:24だれも、ふたりの主人に仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛したり、一方を重んじて他方を軽んじたりするからです。あなたがたは、神にも仕え、また富にも仕えるということはできません。

6:25だから、わたしはあなたがたに言います。自分のいのちのことで、何を食べようか、何を飲もうかと心配したり、また、からだのことで、何を着ようかと心配したりしてはいけません。いのちは食べ物よりたいせつなもの、からだは着物よりたいせつなものではありませんか。6:26空の鳥を見なさい。種蒔きもせず、刈り入れもせず、倉に納めることもしません。けれども、あなたがたの天の父がこれを養っていてくださるのです。あなたがたは、鳥よりも、もっとすぐれたものではありませんか。6:27あなたがたのうちだれが、心配したからといって、自分のいのちを少しでも延ばすことができますか。6:28なぜ着物のことで心配するのですか。野のゆりがどうして育つのか、よくわきまえなさい。働きもせず、紡ぎもしません。6:29しかし、わたしはあなたがたに言います。栄華を窮めたソロモンでさえ、このような花の一つほどにも着飾ってはいませんでした。6:30きょうあっても、あすは炉に投げ込まれる野の草さえ、神はこれほどに装ってくださるのだから、ましてあなたがたに、よくしてくださらないわけがありましょうか。信仰の薄い人たち。6:31そういうわけだから、何を食べるか、何を飲むか、何を着るか、などと言って心配するのはやめなさい。6:32こういうものはみな、異邦人が切に求めているものなのです。しかし、あなたがたの天の父は、それがみなあなたがたに必要であることを知っておられます。6:33だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。

6:34だから、あすのための心配は無用です。あすのことはあすが心配します。労苦はその日その日に、十分あります。


リーディングプランキリストに従う 4章

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キリストに従う 4章

① マタイ7章の釈義作業表


 マタイ7章

7:1さばいてはいけません。さばかれないためです。7:2あなたがたがさばくとおりに、あなたがたもさばかれ、あなたがたが量るとおりに、あなたがたも量られるからです。7:3また、なぜあなたは、兄弟の目の中のちりに目をつけるが、自分の目の中の梁には気がつかないのですか。7:4兄弟に向かって、『あなたの目のちりを取らせてください。』などとどうして言うのですか。見なさい、自分の目には梁があるではありませんか。7:5偽善者たち。まず自分の目から梁を取りのけなさい。そうすれば、はっきり見えて、兄弟の目からも、ちりを取り除くことができます。

7:6聖なるものを犬に与えてはいけません。また豚の前に、真珠を投げてはなりません。それを足で踏みにじり、向き直ってあなたがたを引き裂くでしょうから。

7:7求めなさい。そうすれば与えられます。捜しなさい。そうすれば見つかります。たたきなさい。そうすれば開かれます。7:8だれであれ、求める者は受け、捜す者は見つけ出し、たたく者には開かれます。7:9あなたがたも、自分の子がパンを下さいと言うときに、だれが石を与えるでしょう。7:10また、子が魚を下さいと言うのに、だれが蛇を与えるでしょう。7:11してみると、あなたがたは、悪い者ではあっても、自分の子どもには良い物を与えることを知っているのです。とすれば、なおのこと、天におられるあなたがたの父が、どうして、求める者たちに良いものを下さらないことがありましょう。

7:12それで、何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい。これが律法であり預言者です。

7:13狭い門からはいりなさい。滅びに至る門は大きく、その道は広いからです。そして、そこからはいって行く者が多いのです。7:14いのちに至る門は小さく、その道は狭く、それを見いだす者はまれです。

7:15にせ預言者たちに気をつけなさい。彼らは羊のなりをしてやって来るが、うちは貪欲な狼です。7:16あなたがたは、実によって彼らを見分けることができます。ぶどうは、いばらからは取れないし、いちじくは、あざみから取れるわけがないでしょう。7:17同様に、良い木はみな良い実を結ぶが、悪い木は悪い実を結びます。7:18良い木が悪い実をならせることはできないし、また、悪い木が良い実をならせることもできません。7:19良い実を結ばない木は、みな切り倒されて、火に投げ込まれます。7:20こういうわけで、あなたがたは、実によって彼らを見分けることができるのです。

7:21わたしに向かって、『主よ、主よ。』と言う者がみな天の御国にはいるのではなく、天におられるわたしの父のみこころを行なう者がはいるのです。7:22その日には、大ぜいの者がわたしに言うでしょう。『主よ、主よ。私たちはあなたの名によって預言をし、あなたの名によって悪霊を追い出し、あなたの名によって奇蹟をたくさん行なったではありませんか。』7:23しかし、その時、わたしは彼らにこう宣告します。『わたしはあなたがたを全然知らない。不法をなす者ども。わたしから離れて行け。』

7:24だから、わたしのこれらのことばを聞いてそれを行なう者はみな、岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることができます。7:25雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけたが、それでも倒れませんでした。岩の上に建てられていたからです。7:26また、わたしのこれらのことばを聞いてそれを行なわない者はみな、砂の上に自分の家を建てた愚かな人に比べることができます。7:27雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけると、倒れてしまいました。しかもそれはひどい倒れ方でした。」

7:28イエスがこれらのことばを語り終えられると、群衆はその教えに驚いた。7:29というのは、イエスが、律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように教えられたからである。


リーディングプランキリストに従う 5章

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キリストに従う 5章

① ヨハネ14の釈義作業表


 ヨハネ14章

14:1あなたがたは心を騒がしてはなりません。神を信じ、またわたしを信じなさい。14:2わたしの父の家には、住まいがたくさんあります。もしなかったら、あなたがたに言っておいたでしょう。あなたがたのために、わたしは場所を備えに行くのです。14:3わたしが行って、あなたがたに場所を備えたら、また来て、あなたがたをわたしのもとに迎えます。わたしのいる所に、あなたがたをもおらせるためです。14:4わたしの行く道はあなたがたも知っています。」14:5トマスはイエスに言った。「主よ。どこへいらっしゃるのか、私たちにはわかりません。どうして、その道が私たちにわかりましょう。」14:6イエスは彼に言われた。「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません。14:7あなたがたは、もしわたしを知っていたなら、父をも知っていたはずです。しかし、今や、あなたがたは父を知っており、また、すでに父を見たのです。」

14:8ピリポはイエスに言った。「主よ。私たちに父を見せてください。そうすれば満足します。」14:9イエスは彼に言われた。「ピリポ。こんなに長い間あなたがたといっしょにいるのに、あなたはわたしを知らなかったのですか。わたしを見た者は、父を見たのです。どうしてあなたは、『私たちに父を見せてください。』と言うのですか。14:10わたしが父におり、父がわたしにおられることを、あなたは信じないのですか。わたしがあなたがたに言うことばは、わたしが自分から話しているのではありません。わたしのうちにおられる父が、ご自分のわざをしておられるのです。14:11わたしが父におり、父がわたしにおられるとわたしが言うのを信じなさい。さもなければ、わざによって信じなさい。

14:12まことに、まことに、あなたがたに告げます。わたしを信じる者は、わたしの行なうわざを行ない、またそれよりもさらに大きなわざを行ないます。わたしが父のもとに行くからです。14:13またわたしは、あなたがたがわたしの名によって求めることは何でも、それをしましょう。父が子によって栄光をお受けになるためです。14:14あなたがたが、わたしの名によって何かをわたしに求めるなら、わたしはそれをしましょう。

14:15もしあなたがたがわたしを愛するなら、あなたがたはわたしの戒めを守るはずです。14:16わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与えになります。その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです。14:17その方は、真理の御霊です。世はその方を受け入れることができません。世はその方を見もせず、知りもしないからです。しかし、あなたがたはその方を知っています。その方はあなたがたとともに住み、あなたがたのうちにおられるからです。

14:18わたしは、あなたがたを捨てて孤児にはしません。わたしは、あなたがたのところに戻って来るのです。14:19いましばらくで世はもうわたしを見なくなります。しかし、あなたがたはわたしを見ます。わたしが生きるので、あなたがたも生きるからです。14:20その日には、わたしが父におり、あなたがたがわたしにおり、わたしがあなたがたにおることが、あなたがたにわかります。14:21わたしの戒めを保ち、それを守る人は、わたしを愛する人です。わたしを愛する人はわたしの父に愛され、わたしもその人を愛し、わたし自身を彼に現わします。」14:22イスカリオテでないユダがイエスに言った。「主よ。あなたは、私たちにはご自分を現わそうとしながら、世には現わそうとなさらないのは、どういうわけですか。」14:23イエスは彼に答えられた。「だれでもわたしを愛する人は、わたしのことばを守ります。そうすれば、わたしの父はその人を愛し、わたしたちはその人のところに来て、その人とともに住みます。14:24わたしを愛さない人は、わたしのことばを守りません。あなたがたが聞いていることばは、わたしのものではなく、わたしを遣わした父のことばなのです。

14:25このことをわたしは、あなたがたといっしょにいる間に、あなたがたに話しました。14:26しかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、また、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます。14:27わたしは、あなたがたに平安を残します。わたしは、あなたがたにわたしの平安を与えます。わたしがあなたがたに与えるのは、世が与えるのとは違います。あなたがたは心を騒がしてはなりません。恐れてはなりません。14:28『わたしは去って行き、また、あなたがたのところに来る。』とわたしが言ったのを、あなたがたは聞きました。あなたがたは、もしわたしを愛しているなら、わたしが父のもとに行くことを喜ぶはずです。父はわたしよりも偉大な方だからです。14:29そして今わたしは、そのことの起こる前にあなたがたに話しました。それが起こったときに、あなたがたが信じるためです。14:30わたしは、もう、あなたがたに多くは話すまい。この世を支配する者が来るからです。彼はわたしに対して何もすることはできません。14:31しかしそのことは、わたしが父を愛しており、父の命じられたとおりに行なっていることを世が知るためです。立ちなさい。さあ、ここから行くのです。


リーディングプランキリストに従う 6章

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① ヨハネ15章の釈義作業表


 ヨハネ15章

15:1わたしはまことのぶどうの木であり、わたしの父は農夫です。15:2わたしの枝で実を結ばないものはみな、父がそれを取り除き、実を結ぶものはみな、もっと多く実を結ぶために、刈り込みをなさいます。15:3あなたがたは、わたしがあなたがたに話したことばによって、もうきよいのです。15:4わたしにとどまりなさい。わたしも、あなたがたの中にとどまります。枝がぶどうの木についていなければ、枝だけでは実を結ぶことができません。同様にあなたがたも、わたしにとどまっていなければ、実を結ぶことはできません。15:5わたしはぶどうの木で、あなたがたは枝です。人がわたしにとどまり、わたしもその人の中にとどまっているなら、そういう人は多くの実を結びます。わたしを離れては、あなたがたは何もすることができないからです。15:6だれでも、もしわたしにとどまっていなければ、枝のように投げ捨てられて、枯れます。人々はそれを寄せ集めて火に投げ込むので、それは燃えてしまいます。15:7あなたがたがわたしにとどまり、わたしのことばがあなたがたにとどまるなら、何でもあなたがたのほしいものを求めなさい。そうすれば、あなたがたのためにそれがかなえられます。15:8あなたがたが多くの実を結び、わたしの弟子となることによって、わたしの父は栄光をお受けになるのです。15:9父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛しました。わたしの愛の中にとどまりなさい。15:10もし、あなたがたがわたしの戒めを守るなら、あなたがたはわたしの愛にとどまるのです。それは、わたしがわたしの父の戒めを守って、わたしの父の愛の中にとどまっているのと同じです。15:11わたしがこれらのことをあなたがたに話したのは、わたしの喜びがあなたがたのうちにあり、あなたがたの喜びが満たされるためです。

15:12わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合うこと、これがわたしの戒めです。15:13人がその友のためにいのちを捨てるという、これよりも大きな愛はだれも持っていません。15:14わたしがあなたがたに命じることをあなたがたが行なうなら、あなたがたはわたしの友です。15:15わたしはもはや、あなたがたをしもべとは呼びません。しもべは主人のすることを知らないからです。わたしはあなたがたを友と呼びました。なぜなら父から聞いたことをみな、あなたがたに知らせたからです。15:16あなたがたがわたしを選んだのではありません。わたしがあなたがたを選び、あなたがたを任命したのです。それは、あなたがたが行って実を結び、そのあなたがたの実が残るためであり、また、あなたがたがわたしの名によって父に求めるものは何でも、父があなたがたにお与えになるためです。15:17あなたがたが互いに愛し合うこと、これが、わたしのあなたがたに与える戒めです。

15:18もし世があなたがたを憎むなら、世はあなたがたよりもわたしを先に憎んだことを知っておきなさい。15:19もしあなたがたがこの世のものであったなら、世は自分のものを愛したでしょう。しかし、あなたがたは世のものではなく、かえってわたしが世からあなたがたを選び出したのです。それで世はあなたがたを憎むのです。15:20しもべはその主人にまさるものではない、とわたしがあなたがたに言ったことばを覚えておきなさい。もし人々がわたしを迫害したなら、あなたがたをも迫害します。もし彼らがわたしのことばを守ったなら、あなたがたのことばをも守ります。15:21しかし彼らは、わたしの名のゆえに、あなたがたに対してそれらのことをみな行ないます。それは彼らがわたしを遣わした方を知らないからです。15:22もしわたしが来て彼らに話さなかったら、彼らに罪はなかったでしょう。しかし今では、その罪について弁解の余地はありません。15:23わたしを憎んでいる者は、わたしの父をも憎んでいるのです。15:24もしわたしが、ほかのだれも行なったことのないわざを、彼らの間で行なわなかったのなら、彼らには罪がなかったでしょう。しかし今、彼らはわたしをも、わたしの父をも見て、そのうえで憎んだのです。15:25これは、『彼らは理由なしにわたしを憎んだ。』と彼らの律法に書かれていることばが成就するためです。

15:26わたしが父のもとから遣わす助け主、すなわち父から出る真理の御霊が来るとき、その御霊がわたしについてあかしします。15:27あなたがたもあかしするのです。初めからわたしといっしょにいたからです。


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① ヨハネ16章の釈義作業表


 ヨハネ16章

16:1これらのことをあなたがたに話したのは、あなたがたがつまずくことのないためです。16:2人々はあなたがたを会堂から追放するでしょう。事実、あなたがたを殺す者がみな、そうすることで自分は神に奉仕しているのだと思う時が来ます。16:3彼らがこういうことを行なうのは、父をもわたしをも知らないからです。16:4しかし、わたしがこれらのことをあなたがたに話したのは、その時が来れば、わたしがそれについて話したことを、あなたがたが思い出すためです。

わたしが初めからこれらのことをあなたがたに話さなかったのは、わたしがあなたがたといっしょにいたからです。16:5しかし今わたしは、わたしを遣わした方のもとに行こうとしています。しかし、あなたがたのうちには、ひとりとして、どこに行くのですかと尋ねる者がありません。16:6かえって、わたしがこれらのことをあなたがたに話したために、あなたがたの心は悲しみでいっぱいになっています。16:7しかし、わたしは真実を言います。わたしが去って行くことは、あなたがたにとって益なのです。それは、もしわたしが去って行かなければ、助け主があなたがたのところに来ないからです。しかし、もし行けば、わたしは助け主をあなたがたのところに遣わします。16:8その方が来ると、罪について、義について、さばきについて、世にその誤りを認めさせます。16:9罪についてというのは、彼らがわたしを信じないからです。16:10また、義についてとは、わたしが父のもとに行き、あなたがたがもはやわたしを見なくなるからです。16:11さばきについてとは、この世を支配する者がさばかれたからです。

16:12わたしには、あなたがたに話すことがまだたくさんありますが、今あなたがたはそれに耐える力がありません。16:13しかし、その方、すなわち真理の御霊が来ると、あなたがたをすべての真理に導き入れます。御霊は自分から語るのではなく、聞くままを話し、また、やがて起ころうとしていることをあなたがたに示すからです。16:14御霊はわたしの栄光を現わします。わたしのものを受けて、あなたがたに知らせるからです。16:15父が持っておられるものはみな、わたしのものです。ですからわたしは、御霊がわたしのものを受けて、あなたがたに知らせると言ったのです。

16:16しばらくするとあなたがたは、もはやわたしを見なくなります。しかし、またしばらくするとわたしを見ます。」16:17そこで、弟子たちのうちのある者は互いに言った。「『しばらくするとあなたがたは、わたしを見なくなる。しかし、またしばらくするとわたしを見る。』また『わたしは父のもとに行くからだ。』と主が言われるのは、どういうことなのだろう。」16:18そこで、彼らは「しばらくすると、と主が言われるのは何のことだろうか。私たちには主の言われることがわからない。」と言った。16:19イエスは、彼らが質問したがっていることを知って、彼らに言われた。「『しばらくするとあなたがたは、わたしを見なくなる。しかし、またしばらくするとわたしを見る。』とわたしが言ったことについて、互いに論じ合っているのですか。16:20まことに、まことに、あなたがたに告げます。あなたがたは泣き、嘆き悲しむが、世は喜ぶのです。あなたがたは悲しむが、しかし、あなたがたの悲しみは喜びに変わります。16:21女が子を産むときには、その時が来たので苦しみます。しかし、子を産んでしまうと、ひとりの人が世に生まれた喜びのために、もはやその激しい苦痛を忘れてしまいます。16:22あなたがたにも、今は悲しみがあるが、わたしはもう一度あなたがたに会います。そうすれば、あなたがたの心は喜びに満たされます。そして、その喜びをあなたがたから奪い去る者はありません。16:23その日には、あなたがたはもはや、わたしに何も尋ねません。まことに、まことに、あなたがたに告げます。あなたがたが父に求めることは何でも、父は、わたしの名によってそれをあなたがたにお与えになります。16:24あなたがたは今まで、何もわたしの名によって求めたことはありません。求めなさい。そうすれば受けるのです。それはあなたがたの喜びが満ち満ちたものとなるためです。

16:25これらのことを、わたしはあなたがたにたとえで話しました。もはやたとえでは話さないで、父についてはっきりと告げる時が来ます。16:26その日には、あなたがたはわたしの名によって求めるのです。わたしはあなたがたに代わって父に願ってあげようとは言いません。16:27それはあなたがたがわたしを愛し、また、わたしを神から出て来た者と信じたので、父ご自身があなたがたを愛しておられるからです。16:28わたしは父から出て、世に来ました。もう一度、わたしは世を去って父のみもとに行きます。」

16:29弟子たちは言った。「ああ、今あなたははっきりとお話しになって、何一つたとえ話はなさいません。16:30いま私たちは、あなたがいっさいのことをご存じで、だれもあなたにお尋ねする必要がないことがわかりました。これで、私たちはあなたが神から来られたことを信じます。」16:31イエスは彼らに答えられた。「あなたがたは今、信じているのですか。16:32見なさい。あなたがたが散らされて、それぞれ自分の家に帰り、わたしをひとり残す時が来ます。いや、すでに来ています。しかし、わたしはひとりではありません。父がわたしといっしょにおられるからです。16:33わたしがこれらのことをあなたがたに話したのは、あなたがたがわたしにあって平安を持つためです。あなたがたは、世にあっては患難があります。しかし、勇敢でありなさい。わたしはすでに世に勝ったのです。」


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① ヨハネ17章の釈義作業表


 ヨハネ17章

17:1イエスはこれらのことを話してから、目を天に向けて、言われた。「父よ。時が来ました。あなたの子があなたの栄光を現わすために、子の栄光を現わしてください。17:2それは子が、あなたからいただいたすべての者に、永遠のいのちを与えるため、あなたは、すべての人を支配する権威を子にお与えになったからです。17:3その永遠のいのちとは、彼らが唯一のまことの神であるあなたと、あなたの遣わされたイエス・キリストとを知ることです。17:4あなたがわたしに行なわせるためにお与えになったわざを、わたしは成し遂げて、地上であなたの栄光を現わしました。17:5今は、父よ、みそばで、わたしを栄光で輝かせてください。世界が存在する前に、ごいっしょにいて持っていましたあの栄光で輝かせてください。

17:6わたしは、あなたが世から取り出してわたしに下さった人々に、あなたの御名を明らかにしました。彼らはあなたのものであって、あなたは彼らをわたしに下さいました。彼らはあなたのみことばを守りました。17:7いま彼らは、あなたがわたしに下さったものはみな、あなたから出ていることを知っています。17:8それは、あなたがわたしに下さったみことばを、わたしが彼らに与えたからです。彼らはそれを受け入れ、わたしがあなたから出て来たことを確かに知り、また、あなたがわたしを遣わされたことを信じました。17:9わたしは彼らのためにお願いします。世のためにではなく、あなたがわたしに下さった者たちのためにです。なぜなら彼らはあなたのものだからです。17:10わたしのものはみなあなたのもの、あなたのものはわたしのものです。そして、わたしは彼らによって栄光を受けました。17:11わたしはもう世にいなくなります。彼らは世におりますが、わたしはあなたのみもとにまいります。聖なる父。あなたがわたしに下さっているあなたの御名の中に、彼らを保ってください。それはわたしたちと同様に、彼らが一つとなるためです。17:12わたしは彼らといっしょにいたとき、あなたがわたしに下さっている御名の中に彼らを保ち、また守りました。彼らのうちだれも滅びた者はなく、ただ滅びの子が滅びました。それは、聖書が成就するためです。17:13わたしは今みもとにまいります。わたしは彼らの中でわたしの喜びが全うされるために、世にあってこれらのことを話しているのです。17:14わたしは彼らにあなたのみことばを与えました。しかし、世は彼らを憎みました。わたしがこの世のものでないように、彼らもこの世のものでないからです。17:15彼らをこの世から取り去ってくださるようにというのではなく、悪い者から守ってくださるようにお願いします。17:16わたしがこの世のものでないように、彼らもこの世のものではありません。17:17真理によって彼らを聖め別ってください。あなたのみことばは真理です。17:18あなたがわたしを世に遣わされたように、わたしも彼らを世に遣わしました。17:19わたしは、彼らのため、わたし自身を聖め別ちます。彼ら自身も真理によって聖め別たれるためです。

17:20わたしは、ただこの人々のためだけでなく、彼らのことばによってわたしを信じる人々のためにもお願いします。17:21それは、父よ、あなたがわたしにおられ、わたしがあなたにいるように、彼らがみな一つとなるためです。また、彼らもわたしたちにおるようになるためです。そのことによって、あなたがわたしを遣わされたことを、世が信じるためなのです。17:22またわたしは、あなたがわたしに下さった栄光を、彼らに与えました。それは、わたしたちが一つであるように、彼らも一つであるためです。17:23わたしは彼らにおり、あなたはわたしにおられます。それは、彼らが全うされて一つとなるためです。それは、あなたがわたしを遣わされたことと、あなたがわたしを愛されたように彼らをも愛されたこととを、この世が知るためです。17:24父よ。お願いします。あなたがわたしに下さったものをわたしのいる所にわたしといっしょにおらせてください。あなたがわたしを世の始まる前から愛しておられたためにわたしに下さったわたしの栄光を、彼らが見るようになるためです。17:25正しい父よ。この世はあなたを知りません。しかし、わたしはあなたを知っています。また、この人々は、あなたがわたしを遣わされたことを知りました。17:26そして、わたしは彼らにあなたの御名を知らせました。また、これからも知らせます。それは、あなたがわたしを愛してくださったその愛が彼らの中にあり、またわたしが彼らの中にいるためです。」


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① 大宣教命令の釈義作業表


大宣教命令 

イエスは近づいて来て、彼らにこう言われた。「わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」

— マタイ28:18-20

それから、イエスは彼らにこう言われた。「全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい。信じてバプテスマを受ける者は、救われます。しかし、信じない者は罪に定められます。信じる人々には次のようなしるしが伴います。すなわち、わたしの名によって悪霊を追い出し、新しいことばを語り、蛇をもつかみ、たとい毒を飲んでも決して害を受けず、また、病人に手を置けば病人はいやされます。」

— マルコ16:15-18

さて、そこでイエスは言われた。「わたしがまだあなたがたといっしょにいたころ、あなたがたに話したことばはこうです。わたしについてモーセの律法と預言者と詩篇とに書いてあることは、必ず全部成就するということでした。」 そこで、イエスは、聖書を悟らせるために彼らの心を開いて、こう言われた。「次のように書いてあります。キリストは苦しみを受け、三日目に死人の中からよみがえり、その名によって、罪の赦しを得させる悔い改めが、エルサレムから始まってあらゆる国の人々に宣べ伝えられる。あなたがたは、これらのことの証人です。さあ、わたしは、わたしの父の約束してくださったものをあなたがたに送ります。あなたがたは、いと高き所から力を着せられるまでは、都にとどまっていなさい。」

— ルカ24:44-49

その日、すなわち週の初めの日の夕方のことであった。弟子たちがいた所では、ユダヤ人を恐れて戸がしめてあったが、イエスが来られ、彼らの中に立って言われた。「平安があなたがたにあるように。」こう言ってイエスは、その手とわき腹を彼らに示された。弟子たちは、主を見て喜んだ。イエスはもう一度、彼らに言われた。「平安があなたがたにあるように。父がわたしを遣わしたように、わたしもあなたがたを遣わします。」そして、こう言われると、彼らに息を吹きかけて言われた。「聖霊を受けなさい。あなたがたがだれかの罪を赦すなら、その人の罪は赦され、あなたがたがだれかの罪をそのまま残すなら、それはそのまま残ります。」

— ヨハネ20:19-23

そこで、彼らは、いっしょに集まったとき、イエスにこう尋ねた。「主よ。今こそ、イスラエルのために国を再興してくださるのですか。」イエスは言われた。「いつとか、どんなときとかいうことは、あなたがたは知らなくてもよいのです。それは、父がご自分の権威をもってお定めになっています。しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」こう言ってから、イエスは彼らが見ている間に上げられ、雲に包まれて、見えなくなられた。イエスが上って行かれるとき、弟子たちは天を見つめていた。すると、見よ、白い衣を着た人がふたり、彼らのそばに立っていた。そして、こう言った。「ガリラヤの人たち。なぜ天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります。」

— 使徒1:6-11 


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① 試験内容: 釈義法、マタイ10、マタイ5~7、ヨハネ14~17、大宣教命令


 付表 聖書釈義について

マスターズ釈義法 (参考動画[英語])

  1. 釈義をする人の聖別化: 祈って、心の状態を確認し、聖霊様が聖句の本当の意味を教えることに期待をします。確認事項:

    1. 私は神に聖別されたものになっているでしょうか。

    2. 私の人生は変えられ続けているでしょうか。

    3. 私は御言葉に従っているでしょうか。

    4. 私は御言葉を知るように召されているでしょうか。

    5. 私は御言葉を知りたい気持ち、動機はなんでしょうか。御言葉を知ることによって救いが起こったり、よりイエスの似姿に変えられることでしょうか。

    6. 私は御言葉を教えてくれる聖霊様が私の中に働き続けているでしょうか。

    7. 私は素直に、謙遜に、御言葉の言う通りに従おうとしていますでしょうか。

    8. 私は神に対する感動と感謝の恵みを心で養っているでしょうか。

    9. 私はハードワークにコミットしていますか。2テモテ2:15

    10. 聖霊の啓示を求めましょう。エペソ1:18, コロサイ 1:9-10, 1ヨハネ2:27

  2. 釈義をする環境の聖別化: 必要なものがそろっていて、邪魔されずに、時間をかけてゆっくり、深く思い巡ることができるようにします。

  3. 釈義の第一歩 Observation 観察

    1. 聖句について親近感が生まれるまで読み返す。何回も読む。いくつかの訳でも読む。原語が分かるなら、それも読みます。

    2. 自分で訳しなおしたり、ダイアグラム化します。(言葉の関係を見えるかする)

    3. 文脈と内容を明確にする: 前後の内容を確認して、流れを認識する。著者の考え方を分析し、著者と読み手、テーマ、著者目的、切り目とつなぎ、チャレンジ、比較、原因と結果、接続詞、形容詞、助詞、W5Hなどを考えます。
      and, or, but, for, because, since, as, that, so, which, for, therefore, in order that, unto, until, towards, by, from, through, out of, in, until, when, whenever, through, according to, against, with, concerning, where, wherever, in, out, just as…これらの意味を明確に

    4. 文型を変えてみたりする:受け身⇔能動態。否定文⇔肯定文。など

    5. 社会的・歴史的文脈の要素について考えます。

    6. ジャンルについて考える: 聖句のジャンルは詩?歴史?ことわざ?たとえ話?預言?説教?など。。。ジャンルはどのように影響しているでしょうか。特に、象徴的な部分はジャンルによって解釈の仕方を配慮しないといけませんので、注意が必要です。

    7. 人や霊的などの存在について考える: この聖句の中に、だれがいる?だれに対して書かれている?文書に明記されていない存在は?

    8. ものやことについて考える: 場所?時間?もの?行為や行動?

    9. 重要な単語や語句について考える: 調べてみましょう。

    10. 他の聖書箇所と比較してみる

  4. 釈義の第二歩 Meditation 思い巡らす

    1. まとめを書いたりします。

    2. パターンがあるか、考えます。 繰り返しや「Chiasm」。。。

    3. 祈りの中で聖霊に導きながら、この聖句をイメージしてみる。どの気持ちや映像が伝わっているでしょうか?

  5. 釈義の第三歩 Interpretation 解釈

    1. 文書の意味を明確に書き直します。

    2. ほかの資料と比較して、他人の意見と比較して確認します。

  6. 釈義の第四歩 Application 適応

    1. 適応します。 人生において、神学的な真理において。

  7. 釈義の第五歩 Revise 編集

    1. 説教にするなら、イントロ、ポイント、福音のメッセージ、質問、危機感?、ユーモア、証、似ている話、文形を付け加えます。